初秋
⑴
風が変わる前に
あなたに逢いたい
それが私の希望だから
街灯り枯れ葉に揺らめき
あなたの好きな秋が来ます
季節の足音は
去り行くもの 消えゆくもの
そして巡るものです
懐かしい想い出の鉢植えの花
蕾のまま枯れぬように
⑵
夜の風が包むように
コートの裾を摘んでゆきます
あなたの幼い悪戯の様です
変わらないままでいて欲しい
それが私の希望だから
小さな夢でも
心を支えて 生きて行けます
忘れないことが愛だと
秋風の中であなたが教えてくれた
初秋の光を浴びながら
作り事の笑いさえも
永遠ならば幸せになれる
愛の扉の鍵を無くさなければ
素直な昔に戻れる
初秋と呼ばれる季節の中
初秋と呼ばれる季節の中