herbe

雨上がりの朝
庭先に溢れんばかりのherbe 
あなたの国ではどうするの
ただ眺めれば良いのそれとも
野薔薇は美しさに棘をもち
あなたは優しさの合間に棘がある
何も出来ない私はherbe
名もないherbe

雲翳りの月
風真宵の空を見上げherbe
私の国では願いを込める
誰かの姿を模倣(まね)して
季節風は止まることを知らず
私の周りを唆しながら吹いている
戦ぎ乍ら惑う私はherbe
枯れゆくherbe

強い力は覚悟が伴う
あなたの影に隠れて仕舞えば
指を刺されることも無く
静かな思いを胸に
抱いて生きて行ける
そんな私はherbe
涼やかな心もherbe