雨に濡れたような気持ち
ぶら下げる日も
叫び声のような風吹
見届ける日も
黒い噂ひびく胸が
跳びはねる日も
傷を付けるだけの口が
慰める日も

時はまるで他人の顔をして通り過ぎる
間違う時だってあるのに
街はいつも自分の立ち位置を言い聞かせる
短く手を振ってみるけど

こんなはずじゃないと何度も
大声を出しては何度も
埠頭に吐き出した涙
静かに海へ流した



軽く弾むような足が
立ち止まる日も
泣いて歪むような顔が
晴れ渡る日も
色が落ちた古い駅と
お別れの日も
押されながら起きる朝と
立ち向かう日も

時はまるで他人の顔をして通り過ぎる
間違う時だってあるのに
街はいつも自分の立ち位置を言い聞かせる
短く手を振ってみるけど

こんなはずじゃないとあの日も
大声を出してはあの日も
埠頭で吐き出した涙
静かに海へ沈めた



春も夏も秋も埠頭は優しく
明日へと吹く風を運んでくれる
寒い冬の夜も埠頭は変らず
明日へと吹く風を運んでくれる



こんなはずじゃないと何度も
大声を出しては何度も
埠頭に吐き出した涙
静かに海へ流した

こんなはずじゃないとあの日も
大声を出してはあの日も
埠頭で吐き出した涙
静かに海へ沈めた