例えば忘れられない夏があるのなら
それは太陽がくれる光りの速度で
広がる眩しさ いつまでも



この胸はガラス細工の見本で
飾りものモニュメント
夏の匂いする7月の雨上がり
始まりは不思議な偶然
懐かしい新鮮な感覚で
ふたつとない景色のミラージュ



来年にはまた違う夏が来る
きっと人も街も吹く風も
姿を変え新しい夏を知る
きっと永遠の中の一瞬なのに



この街は時計仕掛けの絵本を
抜け出したドキュメント
夏の顔をした8月の昼下がり
目を見張る綺麗な噴水
二度とない瞬間の連続で
かけがえない季節のイマージュ



来年にはまた違う夏が来る
きっと星も砂も潮騒も
姿を変え新しい夏を知る
きっと一瞬で終わる永遠だけど



次の夏にまた会えるときめきは
ずっと秋も冬も咲く春も
霞むほどにそう見える切なさは
ずっと永遠の中の一瞬だから

一瞬で終わる永遠の夏