眠気も覚めるような あぁ深き暗き闇のような夜に
列を成して歩くは 見るも恐ろしもののけの群れ

空を見やれば其処に ほら網切り 一反木綿 以津真天
隅の方を進む 納豆小僧 木魚達磨

引き連れ引き連れ 塵塚怪王
そら届けや届け 文車妖妃

崇めろ崇めろ ぬらりひょん
音たてて歩め がしゃどくろ

ほら夜が明ける前に 騒げ、遊べ 座敷わらし
妖怪だけの水入らず ほら酒飲めや 三吉鬼、今宵は宴さ


命を落とすような あぁ吸い込まれて逝きそうな夜を
只々進め進め 虚ろに歩むもののけの群れ

泳いで行け逝け 濡れ女 人魚 ともかづき 河童
動かず行け逝け 釣瓶落とし おばりょん 油すまし

引きずれ引きずれ 付紐小僧
遮れ遮れ あくどぼっぽり

泣け泣け喚け 子泣き爺
事八日に降りろ みかり婆

ほら丑三つ時の 頃に鳴らせ虚空太鼓
もののけだけの大行進 ほら進んでけ 泥田坊、今宵だけの夢


見下げて首とれ 見越し入道
待ち伏せて喰らえ 鬼一口

引き連れ引き連れ 夜行さん
回れよ廻れよ 輪入道

ほら夜が明けたなら 逃げろ、惑え じゃんじゃん火
妖怪だけの時は終わり。 ほら去れや退け 鎌鼬、宴は終わりさ