告白

朝日がビルの影を作り
起きたての私をバスへと誘う
誰よりも早く行かなければ
教室は私の秘密箱
恋心閉じ込めたノート
忘れてしまったから

校庭を駆けるあなたを
追いかけるように急いだから
お陰でバスの席は隣
手招きするあなたに微笑み
お言葉に甘えて座った
これが恋の始まりなら良いのに


降りる場所を乗り越して
ワザと理由を告げていた
あなたは何も聞きもしないのに
少しだけ切ない秋が来ます
恋心伝えるマフラー編んでます
渡すことは無いけれど

降車のボタンを押すあなた
見送るように手を振った
ひとり残った私だけれど
折り返すバス停を見つめながら
明日こそと心を決めた
一年越しの手紙がカバンの中に


口下手な私は手紙しか思いつかなくて
携帯番号も知っているけれど
好きですの一言が言えそうに無いのです
秋祭りまでに心を渡したい
私なりの告白で 私だけの告白を