実るあかつき時は静か
いつもの疲れを隠す



午後はひととき走る時間
終わり失くした砂時計
西に佇む時はやがて
心の上辺を洗う

茜はじまる空を見つめ
腰を下ろした防波堤
茜はじまる空はやがて
隠れた疲れを癒す



そっと緩やかに儚げに時の色も染まりゆく
きっと惜しみなく虚ろげに空の顔も流れゆく



夜へ傾く熱を残し
燃える色した蜃気楼
夜へ傾く熱はやがて
夕陽に真昼をとじる

それは左の頬を伝う
辛さ濡した十字星
そして晴らした頬はやがて
夕陽の彼方へ光る



茜はじまる空はやがて
笑顔の明日へ暮れる